【 WWDC 2012 基調講演 】「 iOS 6 」 発表。
〜 新たに搭載される200以上の新機能から紹介された8機能をまとめました。

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そして発表に最後に持ってきたのは製品ではなく、OS でした。

次期iPhone を占う意味でも、これからの Mac の将来を占う意味でも、今回の iOS のアップデートは最も重要な要素だと思います。

ある意味これまでの iOS メジャーアップデートの発表にあった、目新しさ第一の「新機能」というものはなかったのかもしれません。しかし、既存の各機能が「より使いやすく」「より便利に」が意識された素晴らしい内容だったのではないかと私は思いました。OS としての成熟とクラウドデバイスとしての次なる土台を作るという意味でも楽しみな機能が多かったように思います。

今回発表された iOS 6 は少なくとも200の新しい機能を持った OS であるとまず発表されました。主には

・Siri の強化
・Eye Free
・Facebook 統合
・新しいマップ
・電話アプリの改良
・メール機能の強化
・新しいSafari
・Passbook

などなど。様々な機能が紹介されておりました。また、対応機種は

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残念ながら初代 iPad と iPod touch 3rd gen は対応機種からはずれたようですね。

それでは各機能を見ていくことにしましょう。ワクワクしますね。なお、iOS 6 は開発者に対して本日より配布が開始されるようです。

Siri の強化

現在ベータ運用の Siri もいよいよ本格化するようですよ。

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メジャーリーグの試合結果はもちろん、各選手のデータなども閲覧できるようになっているようです。

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アメリカンフットボールについても同様に Siri に聞くことができるようになっているようです。

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食べ物屋を探せば、その評価やレビューを見ることもできるようですよ。また apptoapp と呼ばれる Siri からアプリを起動するというようなランチャー機能的なこともできると発表されていました。これは楽しみですよね。

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また、新しいiPadで Siri が使えるようになるようです。

Eye Free

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そして、 Siri はカーライフも加速させます。

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日本ではトヨタ、ホンダが対応するようですが、「Eye Free」という Siri と車をつなぐシステムの統合が行われるようです。上のように車のハンドル部に Siri ボタンが搭載され、それと iOS 端末が連動する仕組みです。夢のようなシステムですよね。

Facebook 統合

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iOS5 の Twitter 統合に続いて、Facebook 統合が iOS 6 では実現します。

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iOS と統合されることで、あらゆるアプリ利用シーンで Facebook 連携を実現できます。いちいちユーザー名とかパスワードを入力必要がなくなりました。また Facebook で起こせるアクションも OS から直接操作できるようになりますから、写真を簡単に Facebook にアップロードしたり、現在の自分のいる場所から簡単にチェックインできるようになります。

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また、通知センターからのツイートや、Facebookウォール投稿も対応したようですね。これは地味にうれしいですね。

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お馴染みの UI から Facebook に写真を投稿しようとしている模様です。

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どこからでも「いいね!」がつけられる幸せ!(あ、ちょっと Facebook 厨の血が騒ぎ始めたのでこれくらいにしときます)

新しいマップアプリ

iOS 6 においてはビジュアル的に一番変わったのがこのマップアプリです。

かねてからの噂通り、Googleマップからの脱却を図ることができたようですね。

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美しいマップ画面になりましたね。

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ロケーションに対しての写真などを閲覧することもでき、それらのレビューも見ることができるようです。これも Yelp 連携。

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渋滞情報も一新されましたね。見やすくなったように思います。また交通情報など(事故情報とか工事情報)もリアルタイムで確認することができるようになりました。

そして最も素晴らしいなと思ったのが、「Turn-by-turn Navigation」機能です。

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3Dビューでカーナビ級の案内が可能になったようです。OSレベルでの対応でうれしい限りです。

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ロック画面でも案内は保持されるようですね。これらの機能と先ほどの「Eye Free」機能で、まったく新しいカーナビライフが送れそうです。素晴らしいことですね。

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完全に次世代のマップですね。航空写真マップも3Dビューが選択できるようです。それが快適に高速に閲覧できるということですので、本当にユーザー全員が早く体験したいと思えるものになったのではないかと思います。

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ルート探索もこの通りです。まさしく期待通りの新マップアプリだったのではないかと思いました。

電話アプリの改良

ついに iPhone の電話がアップデートされました。正直、2008年に iPhone が日本で発売されてから OS の進化に正直まったく付いてきていなかった「電話」機能が大幅に改善されました。まさに私の待っていたアップデートです。

◆ 着信に対するアクションの追加

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着信に対して、これまでの電話アプリは「出る」か「出ないか」しか選択できませんでした。今回追加された機能により、メッセージとして返事する、あるいは、あとからかけるという選択肢が追加されました。実際にどのような挙動になるのかは実際に OS が出てみないとわかりませんね。情報を待ちたいと思います。

またメッセージとして返信する場合定型文も用意されているようです。

◆ 「おやすみモード」の追加

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時間帯の設定をして、電話アプリに登録した「お気に入り」以外の着信を拒否できたり、特定の人からの3分以内の着信が2度会った場合に通知できるようになったようです。

FaceTime 仕様変更

Wi-Fi環境下でしか使うことができず、もうひとつ使い勝手のよくなかった FaceTime が3G回線からも利用できるようになりました。それでも日本人の場合は使うかどうかわかりませんが、電話を使うよりも基本的には無料ですから、 iPhone あるいは iOS端末(Macも含めて)同士の通話はもう電話を使う必要はなくなりましたね。

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Apple ID だけではなく、電話番号からも掛けられる仕様になっています。

新しい Safari

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iCloud の新機能としてのタブ共有によって Mac で見ていた Safari のページをすぐに iOS端末で閲覧することができるようになりました。

またこれは未確認なんですが、ブラウザからできなかった写真のアップロード機能も搭載されるとのことです。

フォトストリームの共有機能

これまで、同一Apple ID間でしか共有できなかった、フォトストリームの写真ですが、任意のユーザーと写真の共有ができるようになりました。家族や友人で別AppleIDで運用しても、自分が写真をチョイスしてそれだけを共有することができる便利な機能ですね。

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コメントもつけられます。

また共有できるデバイスも大幅に拡大しました。Mac でも Windows でも AppleTV でも iPhone で撮った写真を瞬時に他のデバイスで閲覧することができるというのは非常に便利な機能だと思いました。

メール機能の強化

Twitter アプリでは常識にもなりました、「Pull to refresh」 にも対応(下フリックで更新)。その他2つの便利な機能が追加されています。

◆ VIP メールボックス機能

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iOS5 より複数のアカウントが統合されたメールボックスになりました。やや煩雑になりつつあるメールボックスに「VIP」というフォルダが用意され、指定した方のメールを見逃すことなく確認できる便利な機能が追加されています。いわゆるブラックリストの逆ですね。

◆ より便利になった添付機能

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これまでは写真アプリを起動させてそちらからメール送信を選択する必要がありましたが、Officeファイルや、写真ビデオなどの添付がメールアプリから簡単に追加できるようになりました。

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また、Officeファイルのパスワードロックに対しても対応がなされているようです。

Passbook

何気にユーザーの反応と各企業のサービスが盛り上がるとすごい機能になりそうなのがこの「 Passbook 」機能です。かなり先進的な機能で今後期待したい機能のひとつです。

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登録した店舗のパスを iPhone に登録しておけば、その店舗に到着した際にクーポンや購入したい賞品のバーコードやQRコードが表示されるという先進的な機能です。電子マネーにも対応しているので、この機能ひとつで自由に買い物もできます。空港に着けば飛行機のチケットの発券などにも使えたりするようです。

また自動的にロック画面に表示させる設定もあるようなので便利に使えそうですよね。

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こういうの日本ではあまり一般化されていないような気がしますが楽しみな機能ですね。ぜひ対応店舗が増えればと思います。

特にマクドナルドなどのファーストフードとかチェーン店舗での展開に期待したいところです。

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