iPhone を紛失した ”その時” に読むエントリー。
〜 私が iPhone をなくして感じたこと(後編)

先日アップしました、 iPhone紛失に関するエントリーの続きをお送りしたいと思います。

前回では紛失する”前”に気を付けるべき点ですとか、心掛け的なお話しをさせていただきました。

普段から細心の注意を払って iPhone を運用していましても人間ミスはつきものです。今回は、実際に iPhone をなくしたときどうすればいいか。私の経験を踏まえてお話ししてみたいと思います。( iPhone を落とした人がどうやってこのページを見られるのか。という問題もあるわけですが、読める場合もあるわけで。 )

とにかく落ち着きましょう。

iPhone をなくしたとき、ほとんど場合は気付いていないことが多いです。

その数分後かもしれず、数時間後かもしれず、なくしたことに「気付く」時が必ずやってきます。その時一番大事なことは冷静な判断ができるよう自分を落ち着かせることです。「どうしようどうしよう」と慌てるよりも「落ち着け自分!」です。

まだ誰かに盗られたわけと決まったわけでもありませんし、ましてや iPhone が壊れてしまったわけでもありません。どこかで iPhone は無事に存在している可能性もあるはずです。

ならば、なくしたショックでパニックにはならず、ひとまず深呼吸をして、冷静に「iPhoneを紛失した」という現状を受け入れましょう。そこからひとつひとつ冷静に考えていけば色々なことを思い出せるはずです。

いつどこでなくしたかを「頭」で考えましょう。

いつなくしたと思われますか?

どこでなくしたと思われますか??

なくした場合にすぐに「iPhoneを探す」で探そうとするのも悪くはありません。ただまずは落ち着いたら、いつ、どこから iPhone がなくなっているのかを冷静に「頭」で考えることが大切です。ただでさえなくしたショックで正気ではないわけですから、いきなり使い慣れないツールなどを使っても誤操作と思い込みで「見つからない」とヤケになりがちです。

ここは自分の頭で考えながら時間をゆっくりと追うと意外と思い出せたりしますよ。「ああ、あの飲み屋まではオレiPhoneいじってたわ。」とかそういう感じで思い出せるはずです。大事なことはクールダウンです。

まずは iPhone に 電話/SMSしてみましょう。

とにかくまずは iPhone に連絡できるかどうか、その iPhone に電話してみることが一番手っ取り早く、確実な方法です。

もし、 iPhone を落として時間経過がそれほどない場合は、連絡が取れる可能性は高いと思います。もし、Pocket Wi-Fi などの運用で「モバイルデータ通信」を「オフ」にしていても、「3Gをオンにする」を「オン」にしていれば、この方法だけは採れます。

以上の点を考えて、電話ができるならば早い段階でやっておきましょう。この時点で電話が不通の場合は

可能性がありまして、この後述べる「iPhoneを探す」機能で探すことは難しくなるかもしれません。ただし、iPhone を移動体で忘れた場合はその限りではありませんので、時間をおいて電話してみるのもよいかもしれません。できるならばしつこいくらいで。ちなみにパスコードロックをかけている iPhone でも着信に応答できます。

また、「3Gをオンにする」を「オン」にしていれば、自分の iPhone の電話番号に対して SMS を使ってメッセージを送りまくることもできますのでそちらを併用するのもいいかもしれません。(SMS はモバイル通信オフでも送信できます。但しテキストだけ)但し「何」から SMS を送るかそれが問題なわけですけども。

「iPhoneを探す」が使える状況にありますか?

ある程度の目星を付けられたら、もしくはどう考えても思い出せない場合はツールの出番です。「iPhoneを探す」アプリで自分のiPhoneを探すときが来ました。

ですが、待って下さい。あなた自身は iPhone を落としているわけで、手元にはないわけですよね。ということは自分自身では iPhone は探せません。では、あなたは iPad とかバックアップ用の iPhone とか モバイルPC をお持ちではないですか?

そうなんです。iPhoneをなくしたときにこの後見つかるかどうかはこの気付いたときに「iPhoneを探す」アプリなりウェブサービスを使える環境にあるかないかで状況は大きく違ってくるんです。チェックポイントは4つです。

最も重要なのは落とした iPhone の設定が「モバイル通信」が「オン」でないと「iPhoneを探す」のすべての機能が使えない可能性があるということです。

つまり、落とした iPhone が運良くどこかの Wi-Fiスポットを拾ってくれない限り、「モバイル通信オフ」の iPhone はデータ通信ができないため、「iPhoneを探す」機能は事実上利用できません。

4点挙げましたが、4点目はセキュリティ的な観点からはあまりオススメできません。iCloudのパスワードを盗まれる可能性があるからです。ましてや、iPhoneをなくして動揺している心理状態です。そんな状態で自分の端末でないものに ID、パスワードなどを入力するのはあまりに危険すぎる行動ではないかとも思えます。

しかし、これは緊急事態。どうしても一時も早く iPhone を見つけたいならその手段もありかもしれません(ただし自己責任で)。

いずれの手段もない場合は残念ながら、警察に届けてあとは見つかるのを待つしかありませんね。

ただ、iPhoneを紛失したあなたがこのエントリーを読めているということは何らかのネット環境があるわけで、代わりの iOSデバイスや PC があるとか、友人の iPhone を借りている状況なんだと思います。この場合は見つかる可能性は十分にあると思われます。では実際に iPhone を探してみましょう。

「iPhoneを探す」アプリでできること

運良く探せる環境にあったならば、早速「iPhoneを探す」アプリを使うことになるわけですが、そのアプリでできることを知っておきましょう。ダウンロードは以下のアイコンをタップすることでできます。

iPhoneを探す 1.4
容量 : 7.6 MB
リリース日 : 2010/06/18
カテゴリ : ユーティリティ
価格 : 無料
販売元: Apple
AppStoreでの評価 : 4
AppStoreでチェック → iPhoneを探す

PCから「iPhoneを探す」を利用するには以下のリンクから iCloud に接続してみましょう。

https://www.icloud.com/

ひとつ注意点なのですが、あせって iPhone の位置がわかったところでそれが(行った記憶のある)店舗ならいいわけですが、移動するもの(例えば電車とかバスとかタクシー)で忘れた場合は位置を見てさらなるパニックになる場合があります。

とにかく落ち着きましょう。

なくした iPhone の状況によってはいまどこにiPhoneがあるのかなんて分からないわけですから、どんな情報が出てきても驚かないことが大事でしょう。だれかに拾われて警察に届けられているのかも知れませんよ。

「iPhoneを探す」アプリは非常に高性能で、

主に以上に挙げた4つの機能があります。しかし、この機能を使う順序を間違いますとせっかく見つかるはずだった iPhone も見つからなくなってしまう可能性があります。特に「リモートロック」と「リモートワイプ」は最終手段です。

「iPhoneを探す」を使ってみる

まずは iPhone がいまどこにあるのかの確認と、緊急メッセージの送信をやってみましょう。

skitch1yxEdX
skitch1yxEdX Photo by donpy

私が紛失したときは、手元に予備の iPhone4 がありまして、Wi-Fiルーターも持っておりましたので、友人の iPhone に電話をかけてもらおうと、電話番号を送信しました。メッセージとしては一方通行ですので、相手方に何らかのアクションを取ってもらえるようなメッセージを送ることが大切ですね。

それと同時に、iPhone の位置情報も確認してみます。

IMG_7921
IMG_7921 Photo by donpy

私の場合は、タクシーで料金を支払うときに右手にもっていた iPhone をシートにおいた上で財布を取り出し、料金を支払いました。車内が暗いこともありましたし、多少飲んでいたこともありまして、すっかりシートにおいた iPhone のことを忘れて左側から下車。こんな感じで紛失したわけです。

当然位置情報を見てみますと、落とした場所からは iPhone が移動しているわけです。この後御堂筋をどんどん北上してました。

その後、幸いにしてタクシーの運転手さんの携帯から、友人の iPhone に連絡が入りまして、翌日事務所に取りに行くということで話は決着したわけです。(営業中に届けてくれとは言えませんしね)

念のため、後は取りに行くだけの状況になりましたので、リモートロックもかけておきました。

IMG_7922
IMG_7922 Photo by donpy

私の場合はこれで解決したわけなんですが、必ずしも「iPhoneで探す」で位置情報を掴めるとも限りません。そんな場合は、

IMG_7926
IMG_7926 Photo by donpy

「見つかり次第メールで通知」を「オン」にすることで、どこに iPhone があるのか後で確認できることもあるかもしれません。これまた、その状況でメールが確認できる環境があるのかどうかで状況はかなり変わってくると思われます。(借りている iPhone にメール受信とか難しいですね)やはり予備の iPhone とか iPod touch、iPad 、あるいは MacなどのPC を持っていると全然状況は変わってくるなぁと思いました。

どうしても見つからない場合は。。

iPhone紛失に気付くのはほとんどの場合は外出時に気付く場合も多く、すぐに行動できることには限りがあります。残念ながら上に書いた方法をもってしても見つからない場合は以下の手順を踏んだ方がよいでしょう。

警察に届ける

この時点でも見つからない場合は、やはり警察に紛失届けをした方がよいと思われます。

遺失物については各都道府県の警察署単位での遺失物リストは公表されていますのでそちらから参照するのもよいかと思われます。

都道府県警察における遺失物の公表ページ
http://www.npa.go.jp/consultation/chiiki2/ishitsubutsulink.htm
(via 警察庁 )

携帯キャリアに連絡する。

警察に届けたならば、携帯キャリアへの連絡も忘れずに。SIMを抜かれて悪用される可能性もありますので、こちらから探す手段がなくなった時点で電波をすみやかに停止させた方が被害も少なくなると思われます。

ソフトバンクなら

紛失・盗難
http://mb.softbank.jp/mb/support/3G/help/
(via ソフトバンクモバイル )

auなら

盗難・紛失にあったとき
http://cs.kddi.com/support/tetsuzuki/au/tounan.html
(via auお客さまサポート )

リモートロック・リモートワイプを行う。

前編でも触れましたが、 iPhone を紛失してなくすものは本体だけではありません。本体に保存されたパーソナルデータの流出が最も恐い点です。判断の基準を示すことはできませんが、保存データの重要性を考えて「リモートワイプ」機能を使って、本体データの消去を行いましょう。

まだ見つかるかもと可能性を残したい場合は「リモートロック」でとりあえずロック状態で、iPhone が見つかることを祈りましょう。

補足

◆ 「モバイル通信」を「オフ」にするリスクについて

「モバイル通信をオフ」に設定した場合、ポータブル Wi-Fiルーターと iPhone が離ればなれになったとすれば、iPhone は途端にデータ通信ができなくなります。「オン」にしていれば、Wi-Fi環境がない場合は自動的に iPhone は 3G回線経由でデータ通信を保持します。そこで無駄なパケット通信を遮断するためにこの機能のオンオフが付いているのだと思われますが、iPhone 紛失の観点からすると非常にリスクの高い選択だと言わざるを得ません。

また、ルーターもろともなくしてしまったとするとそれはさらに悪い事態となっているはずです。ポータブル Wi-Fi ルーターを複数持っているならまだしも、ほとんどの方は一台で運用しているはずです。従って手元に電波環境がないということになり、例え他の iOS端末を持っていたとしてもその場で「iPhoneを探す」を実行できないわけです。そこでどこかの Wi-Fiスポットを利用することになるかと思いますが、手持ちの iPhone と同様の設定ではまず利用できないと思われます。このあたりの知識を十分持ち合わせた上での運用は必須ということになるのではないでしょうか?(私は Wi-Fiスポットに関してほとんど知識を持ち合わせていません)

私の場合はたまたまその時期、モバイル通信をオンにして基本的に Wi-Fi しか使わないよう運用してみてどれくらいの請求が来るのか実験中だったこともありまして助かりました。いざなくなってみてはじめて「モバイル通信をオフ」で運用する恐ろしさを痛感したところです。ましてや、3Gをオフにするなんてことは紛失に際して iPhone のせっかくのGPS機能を無にしてしまうことになります。

通信費節約と紛失時のリスクのトレードオフになりますので、現在の運用を今一度ご一考頂ければと思います。

◆ 紛失の際、何を心配するか

以上の4点を意識する必要があります。それぞれのユーザーさんによって状況は異なりますし重要度も違うと思われます。その状況に応じて早めに警察に届ける、キャリアに連絡して回線を停止するなどの策を打つのも大事なことだと思います。

つまり、落とした時点で「なくしたもの」と扱うか、「見つかるもの」として扱うかはユーザー自身の判断に委ねられると思います。だからこそ、iPhoneの紛失には気を遣わねばならないし、意識しておかなくてはならないと思うばかりです。

私自身が iPhone を紛失して得た教訓は「iPhone には大事なものがたくさん入っていることを改めて自覚させられた」ことに他ならないわけです。

◆ 最後に

長々と2部に分けてエントリーしましたが、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。紛失に関するエントリーは検索すると、さらにポイントを絞って端的に説明されているサイトさんは多いです。うちの記事よりも有用なものもたくさんあります。

これをきっかけに、紛失しない手立てなどをご一考下されば幸いと思います。

何か足りない点、間違っている点などございましたらビシビシとご指導下さい。随時修正致します。

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