つまり iCloud同期のアドレス帳は自分だけの超便利なユーザー辞書になる。

2012/09/23

[追記] 2012/09/23 9:00
iOS 6 の環境ではそのままでは使えない場合があります。

◇ [iPhone Tips] iOS 6 で「My 辞書登録」などでアドレス帳登録した単語が変換候補が現れない → 自動変換「オン」 で一発解決! | 覚醒する @CDiP

設定のある部分をひとつ変更するだけで有効になりますのでぜひお試し下さい。

iCloud は5GBの容量が iOS5 利用のすべてのユーザーに無料で提供されています。それを活用しない手はありません。

今日ご紹介する Tips は MobileMeユーザーさんには当たり前のようにiPhone3G時代から使ってきたと思われるものですが、このたび iCloud が無料で開放されたことで、すべてのユーザーに適用される Tips になりました。改めて紹介したいと思います。

iOS Tips – 連絡先は辞書代わりに使える

iPhoneは連絡先アプリで登録した単語と読みの関係が日本語変換候補に反映してくれる仕組みになっています。

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連絡先アプリに単語登録 Photo by donpy

連絡先に上のように登録すれば、

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変換候補に反映されます。 Photo by donpy

このように変換候補に反映されます。

通常は連絡先の人を登録する連絡先アプリなのですが、普段良く使う単語とか言い回し、ひいてはhtmlタグまで、読みを任意に設定さえしておけば、日本語入力が非常に快適になるわけです。

ただ、このように連絡先の追加で単語登録を行うと、連絡先の内容そのものが煩雑になってしまうために、それを支援する素晴らしいアプリがあったりします。

[iPhone]連絡先を辞書化するアプリついに登場!
https://www.donpy.net/apple/iphone/881.html
(via @CDiP )

こちらでも紹介しましたが、「My辞書登録」というアプリは自動的に登録した単語をグループで固めて、「すべての連絡先」での視認性を考慮して姓をピリオドで登録し、名前のところに語句とよみがなを登録してくれています。

MY辞書登録 2.4
容量 : 197 KB
リリース日 : 2009/03/09
カテゴリ : ユーティリティ
価格 : ¥85
販売元: Makoto Setoh
AppStoreでの評価 : 無し
AppStoreでチェック → MY辞書登録

 

このアプリを使ってどんどん連絡先にユーザー辞書登録をしていけば文字入力の速度が格段に向上するはずです。

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あああで変換するとこうなる。 Photo by donpy

私が D’s Focus更新のために Reeder アプリから共有メモをする際に力になってくれるのはこのようなユーザー辞書だったりするわけですよ。

これだけでも便利なわけですが、今回のポイントは次にあります。

連絡先はiCloudを通じてすべてのデバイスで自動的に同期されている

iOS5 から実装された iCloud はその「連絡先」データを自動でクラウドに保存。変更内容とプッシュですべての iOS5 端末に同期する仕様になっています。つまりどういうことか。

単語登録した瞬間に他の同じiCloudアカウントに紐付けられた iOS5 端末にも反映されるということです。

ここで言う他の端末とは、持ち合わせのiPad2だとか、バックアップマシンとして利用している使い古しのiPhoneだとか。新しく購入した iPhone にすら iCloudを利用すればすぐに同期されるわけです。バックアップとして保存されているだけではなく、最新のデータに常に置き換えられていくことで自分の入力環境をずっと使い続けることができるのです。

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iCloud Photo by donpy

ユーザーがやることはただひとつ。iCloudを有効にすることだけ。

ちなみにこの便利さはiPhone3Gの時代からMobileMeユーザーだけにはありました。ブックマークもメモも共有することができました。ただ、MobileMeでは年間9800円かかっていたためにこの便利さを体感できるユーザーは限られていました。

今は無料です。使わない手はありません。

iCloudについての声に思う事。

毎日ネット上の様々な記事を目を通しますと、ネットに保存するなんて恐ろしい。自動的に同期されているなんてなんか気持ち悪い。容量も食うし、そんなしょっちゅう同期されていたのではバッテリーが心配だ。とやや否定的な意見も散見されます。確かにそのような不安はきっとあることでしょう。情報発信するいわゆるアーリーアダプタ的な存在の方ですらこのような不安を漏らすくらいですから、あとはいわずもがなです。

職場でも数名がiPhone4S購入、あるいはiOS5への移行をしていましたが、「iCloudってよくわかんない。」と耳をしますが、「わからなくていいんですよ」と言ってます。で、「使った方がいいの?」と聞かれた時は「使った方がいいに決まってる」と答えてます。

iCloudの概念は「ネットにデータを保存する意識すらなくす」というところに根本的なものがあると私は考えております。つまりよくわからないからいいのです。

私はぜひそういうみなさんに発想の逆転を提案したいです。

便利そうだから恐る恐る使うのではなく、全部使ってみて便利じゃなかったらその機能から順次オフにすればいい。

あなたの予想しているiCloudはiCloudではないはずです。字面で書かれた情報だけ鵜呑みにしてiCloudってこんなもんと思い込んでいるに過ぎないのです。

まずは何かわからないけどとりあえず使ってみることで、iCloudのさまざまな便利な面も見えてくるのではないかと思ったりしますね。今やスマートフォン全盛の時代になってきましたが、ちょっと前までこんなことありましたよね、iPhoneをもつことに対して不安を持っていただけで「使いやすいの?バッテリーもつの?タッチパネルでメール打ちにくいんでしょ?」と質問している人。これを見て何を感じたかなぁと。iCloudも同じだと思います。

MobileMeの iDisk が廃止されるのを見て私は「なるほどな」と思いました。すべては審査の通った iOSアプリ からしか書類もクラウド保存できません。より健全なクラウド利用のための方策ではないかと見ております。今後iCloudにアクセスできるアプリは急増すると思われます。既に iWorkアプリ(純正)に加えて、サードパーティからは GoodReader も iCloud連携が実現しております。これまた非常に便利でかつ、どのiOS5端末からでもアクセスできる素晴らしさを享受できるようになっています。

なんでもクラウドに入れればいいってもんじゃないというのは私も同意ですが、少なくとも選び抜かれたデータのクラウド化をiCloudはやってくれています。使い始めたばかりの私たちはその便利さを全て理解できるはずがありません。ならば、何をもって便利になるのかを体験することこそがこれからの未来への理解に繋がるのではないかと思っております。どんどん使ってどんどん便利なTipsをユーザーの手で生み出してもらえると幸いです。

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